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アップルの新型iPhoneの販売好調の波及効果は?

米アップルの最新スマートフォン iphone8,、iPhone8Plus、 iPhoneXの発売により、日本の電子部品大手に受注増の波及効果が広がっている。

 

 

大手6社(M社、K社、A社、N社、J社、T社)の7~9月期の受注総額は四半期として過去最高を更新。部品の量産不具合で遅れていた上級機種「iPhoneX」の生産も軌道に乗ってきたことで、10~12月期も前年同期比1~2割増の受注が続くとのこと。

★髪の毛の先ほどしかない超微細な積層セラミックコンデンサーを電子回路のノイズを除去するために1台700個ほど使われ、スマホの高機能化で搭載点数も増えている。

★iPhoneは加速度的な薄型化に加え、iPhoneXでは顔認証や高性能カメラなどの新機能を搭載した。

★樹脂多層基板「メトロサーク」は薄型化に寄与した。折り紙のように置くことでスペースを確保し、より多様な機能を盛り込めるようになる。

日本製部品の比率が下がっているとの指摘もあるが、最先端技術を支えているのは依然として日本の電子部品だ。

・M社の場合は他のメーカーがアップル側の発注量に応えられず、想定を上回る受注を受けたことで低コストで量産化を図る合理化につまずき200億円のコスト増となり通期業績を下方修正した。

他のメーカーでも有機ELや顔認証技術の部品量産で不具合があり、「iPhoneX」の生産が遅れていたが、ここにきてようやく生産性が改善してきた。組み立てを担う鴻海(ホンハイ)精密工業など台湾メーカーも安定生産できる体制が整い、復調が鮮明になってきた。
・K社主力のセラミック部品などが好調で下期も前年同期比2桁増の受注となりそうだ。「10~12月以降も部品需要は堅調」とのこと。

・A社の10~12月期の受注額もスマホ向け部品が好調に推移する見通しで、前年同期比約20%増を見込む。「アクチュエーター」と呼ぶカメラの駆動に使う部品を得意とする。

・N社は「iPhoneX」に使われる有機EL用のフィルムを供給し、高水準の受注が続く見通し。

・T社も新潟県の工場で100億円を投資し、コンデンサーを増産する。

「iPhoneX」の生産改善という追い風に乗れないのがディスプレーメーカーだ。「iPhoneX」はiPhoneで初めて有機ELパネルを採用した。

韓国S社が単独で供給しており、液晶パネルを手掛けてきたJ社とS社に同製品の恩恵はない。

アップルは今秋発売の3機種のうち「iPhoneX」のみに有機ELパネルを搭載した。ただ出荷計画では「iPhoneX」が出荷数量の6割前後を占めるもようで、J社とS社は前年モデルと比べ販売減に見舞われている。
各社は技術進化を先取りした部品をいち早く供給する体制づくりが必要で、そのハードルが年々高まっている。

 

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